明らんだ空にあった太陽が

必要以上に色を増して
違う街をうつした写真の
刺々しさをひどく強めた

 

また十月がきて秋の日の匂いは
容赦なく心を締め付ける

 

鈍くなった光が見せる愛はまぼろし
季節を繰り返す度に色褪せていく

 

貴方がいつか教えてくれた
美しい言葉の数々を
並べて破いたって私は
進みも退きもしないのでしょう

 

大人の嘘を覚えて誰より巧く笑う
知っている道は増えたはずなのに

 

帰り道を忘れて同じ場所を歩く
空を掴むと知って前に手を伸ばした