過ぎ去った波の音、ざわめき 遠くて

一人で取り残されている夏の日


真白の砂に足を取られながら

誰かのあと歩くことすらままならずにいる


流れていく

むなしさを紡いでは


ただどこまでも続いていく海よ教えて

霧の中生きる先に光はあるの?


いつかの天使の声も忘れてしまった

湿気ったマッチだけを擦り続けている


ただ何度でも打ち寄す波よ教えて

もう一度踏み出したら光はあるの?


風吹く水溜まりの海

もがき見苦しく溺れていた

かき消した過去の自分に

この先どこかで会えたなら