際限なく揺れる

正解の定義に

二人はこの世さえ

憎み続けている

 

白線の外側

歩いては夕暮れ

二人はもう戻れないからと

自由への後悔

 

まだ溶け残った白昼夢のような

意味のない傷が

ただこうして癒えるのを

 

完成している正しさなど

求めなければいいのでしょうか

心臓が鳴って君の名を知る

もう止めないで

 

青い薔薇を抱いて

噤(つぐ)んでは朝焼け

一人で鍵穴のないドアを

開けようとしている

 

退廃してゆく哀しさなど

気付かなければいいのでしょうか

信号変わって君の名を呼ぶ

傷付いても

 

幻想の夜に声を枯らして

現実の朝に眼前を曇らす

 

完成している正しさなど

求めなければいいのでしょうか

心臓が鳴って君の名を知る

もう止めないで